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2013年 05月 18日
ネットで調べものをしていたら、
昭和62年に千葉県のある住職が 朝日新聞に寄せた随筆が偶然目にとまった。 人でなくキジの話だが、読んでみて 大変印象に残ったのでまず紹介したい。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「ある日、お寺の壁に雄のキジがぶつかり、 ひん死の重傷を負ってしまいました。 雌のキジがコーコーと鳴いて雄の周りを 回っているんです。 雄は必死に首を上げようとするんですが、 ついに力尽きてしまいました。 (私は)痛ましさに胸がいっぱいになり、 キジのそばにしゃがみ込みました。 が、あんなに警戒心が強い雌キジが、 今はもう私のことなど意識になく雄の周りを 回っています。 そのうち雌は雄のくちばしの付け根を軽く コツコツとつつき始めました。 コーコー。起きなさいといわんばかりです。 それでも、何の反応もないと、 トサカやほほの毛をくちばしでくわえて 持ち上げようとするではありませんか。 が、黒いひとみは閉じられたままです。 ついに雌は雄の体に駆け上がり、必死に ひとしきり激しく頭をくわえてひっぱりました。 キジの情愛とはこれほどのものかと 雌の姿が涙で見えなくなりました。 雌はやっと事の次第を納得したのか、 離れては近寄り、それを数回繰り返して、 去って行きました。 放心して見つめる私が、なきがらを始末して やろうとすると、雌が戻ってきたのです。 3メートルほど離れてじっとこちらを 見ています。と、今度は決心したかのように、 雄のそばにつかつかと力強い足どりで 近づき、二度、三度、雄のくちばしをつつき、 声も出さず、振り返りもせず、去ってゆき、 戻ってきませんでした。 この夫婦は今生の別れをしたのです。 はかなかった、短い一生の。 雌は真心をささげて、別れのあいさつを したのです。命がけで」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 人でも動物でも避けて通れないのが 死と別れである。 キジの話とはいえ夫婦の絆に感動した。 しかし、この話を女房にしたところ、 「キジは子供だったかもしれないね・・」と やや疑問視する発言。美談は少し脱線した。 「親子は一世、夫婦は二世」という。 互いに選ぶことが出来ない親子関係と違って 夫婦は他人同士が様々な葛藤を乗り越えて 関係を築き上げていくもの。 葛藤がある分だけ絆も深く、現世だけでなく 来世も縁が続くという仏教の教えとか。 義母が2月に亡くなってから、 義父の初めてのひとり暮らしが始まった。 女房が時々通ってはいるが、 やはり寂しそうである。 夫婦がお互いに相手を 掛け替えのない存在であると、 しみじみ思うようになってから、 残された歳月は意外と短いもの。 誠に誠にささやかな試みであるが、 最近は旅行の記念写真は出来るだけ ツーショットで撮るよう心掛けている。
by anms1024
| 2013-05-18 22:56
| 末期患者の気持ち
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