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2013年 03月 27日
病気になって健康食品にも関心を持つようになった。
厚生労働省の調査ではがん患者の半数近い人が 進行抑制や延命を期待して 健康食品サプリメントを購入しているという。 使用頻度が高いのはハラタケ科のキノコ「アガリクス」が 61%と最も高く、次いでミツバチが植物から採取したものに 分泌物が加わった「プロポリス」29%、あとは「AHCC」 「漢方薬」「キトサシ」「サメ軟骨」と続いている。 こうした商品に抗がん効果が本当に期待できるのか。 結論から言えば現段階では人間に効果があるかどうかは 分からないというのが正確な答えのようである。 特にがんの縮小や延命などについて、 科学的根拠がある商品は皆無に等しいと言われている。 試験管や動物に対しての実験データはあっても ヒトに対する臨床試験のデータは ほとんどないからである。 しかし全く効果がないことが 証明されているわけでもない。 多くの人は効能だけでなく精神的な安定剤として わらにもすがる気持ちで 購入しているというのが現状だろう。 こうした商品の中には、服用すると逆に副作用が 出るものもある。 また他の薬との併用で問題が発生する 恐れのある商品もあり 使用する際には医師に相談すべきとされている。 しかし医師は一般的に健康食品についての 関心が低く知識も乏しい。 「科学的根拠がない」「とても勧めることはできない」 というのが基本的スタンスである。 このため患者のほうは医師には 相談しないで黙って使用しているケースが多い。 治療方法がなくなった患者の弱い心理に付け込んだ バイブル商法の被害も後を絶たない。 「末期がんが治った」という本の中で紹介された 33人の奇跡の体験談は全て作り話。 健康食品の販売業者や出版社の関係者が 多数逮捕された事件もあった。 健康食品の中には 直接的な抗がん効果はないとしても 免疫力を高めるなど一定の効果は 期待できる商品もある。 医師の日常が激務であることは承知しているが、 健康食品にも関心を持ってもらえたら有難い。 そして悩める患者にアドバイスをしてくれたら、 悪質ながん商法の犠牲者が少しは減るのでは、 そう思うと残念な気がする。
by anms1024
| 2013-03-27 20:24
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